ブランドの扇の補足
皆さんが行っている課題を僕も同じように進めて、より分かりやすく解説していこうと思います。
一番初めの「ブランドの扇」を描く課題は、ほとんどの人が「合格」になりつつあり、manabaのやりとりも昨日のZOOM会議の後、コメントが増えました。とてもいい傾向ですね。
それで、1つだけ。ブランドの扇の「パーソナリティ」に関して、補足をしておきます。
皆さんの多くが勘違いをしていましたが、パーソナリティは「ターゲット」ではありません。
ここの記述の多くは、この商品をよく購入している顧客像を書いている人が多く、説明をよく読んでいないで、ケーススタディとして前回掲げたスタジオジブリの事例で、それを参考にサクッと作った人が多かったように見受けられました。
もう一度、しっかりと解説すると、ブランドパーソナリティは、この商品を人に例えたら、どのような人格の、どのような職業の人になるのかを考えるパートです。ですので、この商品、ブランドの「らしさ」を捉えて、人に当てはめてみるという想像力が必要になります。ここを間違わないようにしましょう。上記の「ブランドの扇」は、僕が最近おやつによく食べている「森永in BARプロテイン」を分析したものです。ここでパーソナリティを「いつでも、どこでも、栄養補給を気にしてくれる秘書」としました。秘書という職業は、ホテルのコンシェルジュのように、常に身近にいて、欲しいものをさっと出してくれるような存在ですね。手軽で持ち運びができ、栄養補給がどこでもできるという点を僕は強調したくて、秘書というキーワードを入れてみました。皆さんの選択したブランドの職業を妄想した時、何が浮かんできますか?
4P + 4Cフレームワーク解説
さて、次の「お題」は、皆さんが選択した商品・ブランドがどのような内容で、どのように販売されているのかを簡単に分析するツールです。これを「4P+4Cフレームワーク」と呼ぶことにしましょう。
このフレームは、エドモンド・マッカーシーが唱えたマーケティング・ミックスの4Pに基づいて考えられています。1つ目のPは「Product(製品)」。この製品の内容はどのようなものか?を表すものですね。2つ目のPは「Price(価格)」です。いくらで販売するかは重要な要素です。3つ目のPは「Place(流通)」。どのような売り場で売られているのか、です。最後のPは「Promotion(販促)」。どのような販売策が講じられているのか、を書き記します。4Pフレームワークは売り手(企業)の視点から考えられたものと言われています。しかし、製品がヒット商品として市場浸透するには顧客のニーズを捉えた「ソリューション(解決策)」として存在していなければなりません。つまり、売り手だけでなく、買い手(顧客)の視点も加味した相互合致のアイデアが必要になるのです。
ですから、4Pを考えると同時に4Cと呼ばれる顧客視点も同時に考えるようにしましょう。上の表を見ると4Cフレームワークは4Pと対応しており、中央にある設問に応える形で検討していくとバランス良く具体策を導けるようになっています。 製品の価値は共感できるものか(Custmer Value)?顧客のソリューションになっているか?価格は購買までの総合的なコストか(Cost)?最も便利な販売方法になっているか(Convenience)?ただ売るのではなく、企業と顧客をつなぐ対話になっているか(Communication)?
このフレームワークは、具体的な打ち手の全体感を見ていく際、作り手の視点と買い手の視点、両方から検証し、さらに製品、価格、流通、販促の各要素が同時に絡み合いシナジー効果が起きるように再検討していくものです。
このフレームに森永in BARプロテインの情報を入れてみました。この情報は企業のホームページから、ニュースリリースを検索して、そこから情報を抜き出したものです。
課題:4P + 4Cフレームワークで商品・ブランドを分析しよう
では、皆さんに新たな課題を出します。
この4P+4Cフレームワークを用いて、自分が選択した商品・ブランドの分析をしなさい。
その際、企業ホームページの「ニュースリリース」をみて、皆さんが選択した商品・ブランドの最新情報をよく読み、完成させなさい。
提出期限:2021年5月2日am10:00
*フレームはmanabaの掲示板にアップします。そこからダウンロードしてください。