自分の「ブランド」を考えてみる
皆さんに一番初めに出した課題は、探究する企業の商品サービスを決めて、それを「ブランドの扇」というフレームワークで分析してみることでした。覚えていますか?そこでは「機能的価値」「情緒的価値」「ブランド・パーソナリティ」の3つのブロックに対して、商品サービスの要素を分解・分析して、当てはめてみることを行いました。そこで今度は、そのフレームワークを「自分ごと」に使ってみようと思うわけです。
今回は3つの作業をやってもらいます。
1)師匠価値分析=自分が憧れる人物(ここでは師匠と呼ぶことにしましょう)を想定してもらい、その人の分析をブランドの扇で行ってもらいます。
2)自分価値分析=自分自身の分析を同じくブランドの扇を使って行います。
3)課題分析=師匠の価値構造と自分の価値構造を比較検討した時、師匠に近くにはどう言った課題があるのかを分析してもらいます。これはマンダラートを使います。
GROWモデルによる成長のステップの可視化
師匠と自分の価値構造を引き算することによる課題抽出方法に関しては、上記で記したGROWモデルを参考に設計しています。これは「目標」となるイメージ像と「現実」の差分を課題として捉えて、そこに自分の意思、選択肢、資源は何があり、そこに近づくには何をどう取り組むべきかを想像させるのです。もともとGROWモデルはチームビルディングを許可する上で作られたモデルですが、個人の成長でも使えるフレームワークです。
このフレームワークは、スポーツコーチングの手法をJ・ウィットモアがビジネスに取り入れ開発したフレームワークです。スポーツでの目標達成の感覚でプロジェクトメンバーが自ら成長していくための問いが網羅されています。
ステップは大きく5つあります。まずは「目標の明確化」です。ここでは自分自身が目指したい姿を明確にします。次に「現状の把握」です。現在の目標達成状況を確認すると同時に課題を明らかにします。3つ目に「資源の発見」です。ここでは課題克服のためのヒントを探索していきます。例えば、チームメンバー(先輩や同僚)、これまで築いてきた人脈、会社の研修やリソース、過去の経験などを見直し、目標達成の手がかりを探っていくのです。4つ目に「選択肢の創造」です。ここでは具体的な打ち手として、どのようなやり方があるか、アイデアを考えます。最後に、行動に向けた「意思の確認」です。目標達成できると確信できるレベルまで意思を固めて、アクションを起こしていくのです。
このように見てみると、GROWモデルは人間の成長ステップだけでなく、ビジネスにも、スポーツにも、あらゆる分野に共通する「成長のフレームワーク」のように思います。GROWの頭文字どおり「成長する」ための普遍的なステップのように思えます。
課題:未来キャリアを分析する
manabaのレポートにフォーマットをアップしますので、そのフォーマットに師匠と自分の価値構造を分析し、その差分からキャリアを形成する上での課題を導きなさい。
締め切り:2021年7月4日(日)am10:00